研究概要

本研究室では、電磁波に関する研究と教育を行っています。電磁波(Electromagnetic Wave)は単に「電波」とも呼ばれ、テレビや携帯電話、電子レンジなど身近なところで使われています。
電波は、その周波数によって伝わり方など性質が異なります。本研究室では、およそ1GHz から 100GHz の範囲の電波を扱っています。これらの電波は一般にマイクロ波あるいはミリ波と呼ばれており、その波長が短いため、特定の方向へ細いビーム上に送ることができるなど、興味深い性質があります。また大気中の酸素ガスや水蒸気によって吸収されやすく、遠方までは届かないという性質も持っています。
現在 本研究室では、ミリ波をレーダーや通信に利用するための研究に力を入れています。

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ミリ波帯における各種誘電体材料の特性を解明する研究

誘電体材料としては、プラスチックやセラミックスなど さまざまな物があります。この中から、ミリ波の電波をその中によく閉じ込め、かつ損失の少ない材料を見い出すこと、またその性質を知るための計測方法の開発や材料特性の温度依存性などを研究しています。
当研究室で研究している主な材料評価方法としてウィスパリングギャラリーモード誘電体共振器法と遮断円筒導波管法があります。

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遮断円筒導波管法に関連した研究成果を新聞等で取り上げていただきました。
”材料評価用空洞共振器”, 日刊工業新聞, 2010年11月19日, 朝刊, 24面
”高域電磁波で材料測定 共振器を開発”, 下野新聞, 2010年12月4日, 朝刊, 13面
”「世界初」100ギガヘルツ超材料評価用空洞共振器”, 科学新聞, 2011年1月14日, 朝刊

ミリ波帯実用化を目指した回路設計技術の研究

携帯電話や無線LANといった大勢が使用している電波資源(周波数帯)は、余裕がなくなってきました。そこで、扱い難いために、ほとんど未利用であった周波数帯(ミリ波帯)を利用可能にする技術が必要になります。また、ミリ波を上手に使うことで、これまで以上に高性能な無線システムが実現できます。それらシステムに欠かせない各種ミリ波回路設計やSi CMOS高周波回路に関する基礎技術やそれらMMIC実装方法に関する研究をしています。

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金属をできるだけ使わないミリ波用回路の研究

ミリ波の電流を金属の導線を通して送ろうとすると大きく減衰してしまい、数cmの距離でも送るのが困難です。一方、一部の絶縁体材料(誘電体)はミリ波に対する損失が非常に小さいことが分かりつつあり、金属部品をこの誘電体で構成された部品に置き換えることで、損失が少なく効率の良い回路を構成することが可能です。
本研究室では、ミリ波通信への応用を想定して、誘電体からなる回路素子開発および回路構成に関する検討を行っています。

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マイクロ波~ミリ波・光波融合技術に関する研究

近年、通信回線の高速化が進み、一般家庭においても光ファイバー網を用いた大容量通信が可能になっています。
また、スマートフォンの登場によりユビキタス通信網が実現しつつあります。さらに、今後も大容量情報伝送へのニーズがますます高まってくると期待されています。
当研究室では、有線系通信網の主流である光ファイバー通信網と無線通信網を融合するための技術のひとつである光変調器に関する研究を行っています。
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研究設備

ネットワークアナライザ (110GHzまで対応可能)
ベクトルネットワークアナライザ 2台
スカラーネットワークアナライザ 3台

電磁界シミュレータ&ワークステーション
Ansoft HFSS Ver.11          1台
ムラタソフトウェア株式会社 Femtet    2台
COMSOL Multiphysics         1台
NI AWR 設計環境ソフトウェア           1式(教育用)
(Microwave Office, Visual System Simulator, AXIEM, Analyst)

VDEC 各種設計CAD用ワークステーション         1台
Agilent Technology EMDS   1台
Remcom xFDTD         1台

試験環境
プローブステーション NPS MTF-150S
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高精度恒温恒湿室 アイテックスCSC-K425型
小型環境試験器 ESPEC SH-242
小型高温チャンバー ESPEC STH-120
卓上型除振装置 明立精機 AVT-0605N
極低温恒温槽
真空チャンバー

試作設備
超音波加工機 日本電子工業 UM-150C

超音波ドリル
旋盤・フライス盤
ボール盤
PCBカッター
ハンダステーション

その他
実体顕微鏡
微動ステージ各種
自作FDTDシミュレータ
自作回路シミュレータ

MWE 2014 大学展示 (2014/12/10-12)

2014 Microwave Workshops & Exhibition (MWE 2014)(2014年12月10日(水)~12日(金)の3日間、パシフィコ横浜)の大学展示コーナーに出展しました。
本研究室の日頃の研究成果(マイクロ波・ミリ波材料定数測定、ミリ波フィルタ等)をポスターパネルにて展示し、本研究室所属の全学生が説明しました。

また、何人かの卒業生達もブースに来てもらいました。
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また、今年度は、なんと大学展示コンテストで、「大学展示コンテスト 奨励賞」を頂いてしまいました。
来年は、優秀賞を目指して、さらに切磋琢磨していきます。

2013マイクロウェーブ展(2013/11/27-29)

2013 Microwave Workshops & Exhibition (MWE 2013)(2013年11月27日(水)~29日(金)の3日間、パシフィコ横浜)の大学展示コーナーに出展しました。
本研究室の日頃の研究成果(マイクロ波・ミリ波材料定数測定、ミリ波フィルタや光変調器)をポスターパネルにて展示し、研究室の学生が説明しました。
多くの方々に展示ブースへお越し頂きました。ありがとうございました。

今年は、皆さんのご協力で、Facebookページに沢山の「いいね」をもらったおかげで「大学展示 facebookいいねコンテスト いいね賞」を受賞しました。

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2012マイクロウェーブ展(2012/11/28-30)

2012 Microwave Workshops & Exhibition (MWE 2012)(2012年11月28日(水)~30日(金)の3日間、パシフィコ横浜)の大学展示コーナーに出展しました。
本研究室の日頃の研究成果(マイクロ波・ミリ波材料定数測定、ミリ波フィルタや光変調器)をポスターパネルにて展示し、研究室の学生が説明しました。
多くの方々に展示ブースへお越し頂きました。ありがとうございました。


大学展示で配布した資料(PDF形式)です。
pdficon 『WGモード誘電体共振器を用いたミリ波応用』
pdficon 『遮断円筒導波管法によるミリ波複素誘電率測定

pdficon 『マイクロ波帯での材料評価に関する研究』
pdficon 『共振型LN光変調器に関する研究』